固定店舗の運営ではない
食べ物の移動販売車「キッチンカー」が
今後は流行るかもしれない。
初期投資が安く、
テイクアウトは料理が冷めるし、
外出を控えるようになった消費者の
玄関先や自宅近くまで来てくれたら、
「すぐなら食べたい」という人は多いだろうから。
私は冷めた料理をチンするは好きではない。
その場で出来立てホヤホヤを食したい。
あなたもそうだと思う。
YouTube内でキッチンカーについて調べていると、
神奈川県でキッチンカーをやっている
「京風たこ焼き 福篭(ふくろう)」
の辻村さんが興味深いことを言っていて、
このブログで伝えたくなりました。
彼はイベント出店への疑問を呈している。
2019年5月と2020年5月の営業収支の実績です。
(数字の打込みが面倒なのでスクショにしました)
スクショ動画元はこちら☚
1年前はイベント出店での営業がメイン
今年5月は事務所前での営業がメイン
数字にして見ると
イベント出店料が一番頭が痛い。
それが自己所有の事務所(下の画像)前での
営業のみに切り替えたら
売上こそ半分になったが、
営業利益はプラス。
※福篭さんの場合
平日:大学ランチ出店
週末:イベント出店
この出店料が売上の約20%かかっていた。
そして売上増を狙うために
キッチンカー3台を稼働されているはずです。
(たこ焼き、唐揚げ、げそ丼の3種)
1台は辻村夫妻で回すので人件費無しとしても、
もう2台は社員1人とバイトor派遣を雇うので
人件費がかかっていた。
(常時3台が稼働しているわけではない)
(矢印は改装中のキッチンカー)
〒243-0801
神奈川県厚木市上依知1227-12
TEL:046-281-8796
ホームページの出店実績を見てみると
名古屋エリアが多い気がする。
神奈川から名古屋までの距離は車で3時間か。
高速道路料金やホテルでの宿泊費もバカにならない。
営業場所が遠方になればなるほど
移動時間と滞在費がかかる。
この2つは利益をもたらしてくれないロスです。
できるだけ避けなければいけないロスです。
私はYouTube動画のコメント欄にて
神奈川エリアに絞った方がいいのでは?と提案したが、
「いろいろと挑戦したいから」と言う。
(タコ足8本ですからね)
私が心配しているのは奥さんの方で
決して若くないし、体力的にも女性はしんどい。
準備・移動・営業・調理・客引き・片付け・帰宅・明日の仕込み
事務所前での固定営業活動で
生活費分くらいの収入ができたら、
わざわざ愛知県まで遠征する必要はないと思う。
フクロウの首は180度回る。
前に進む時、1度くらいは後ろを振り返ってみよう。
それでも愛知県エリアにもこだわるなら
そこにも事務所兼店舗を持つといいと思う。
※時間という価値を大切に!
同じくたこ焼きのキッチンカーをしている
「とんぼ家」の堀井威志さんは
愛知県をメインに営業をしている。
彼は過去サラリーマン時代に
ストレスで声が出なくなるという発作があり、
働き過ぎると病んでしまうという
自身の体質をよく知っている。
現在2号車をFCとして稼働させていることは、
おそらく彼は1号車で月数回のイベント出店での収入と
FC2号車からの得られるコンサル代の両方で
生活費を稼いでいるのでしょう。
彼の経歴を調べると
1985年の愛知県生まれ。
2007年に新卒で入ったプラスチック会社を
ほぼうつ病になって2年で辞めて、
FPとして独立するがお金にならず、
果物の行商やキッチンカーのバイトをして生計を立てる。
本人はどう思っているのか知らないが、
結局どの会社にいたとしても
2008年のリーマンショックの影響で
儲からなくてリストラか倒産していたでしょう。
彼はラッキーだと思う。
なぜならまだ若いうちに
自分の力で稼ごうと決意し実行できたから。
中高年になって(家族がいるのに)
自分で独立しようと思ったら大変。
大きな失敗ができないし、訳もないのにビビる。
再雇用口はなかなか見つからないから
独立するしかないと考えても
相応の覚悟がないと難しい。
コロナで失業した中高年は今途方に暮れていると思う。
※自分で稼げるスキルというのは
貯金や不動産保有よりも大事な資産です。
移動販売という仕事が合っていたのか
彼の努力もあってか
2014年7月から始めた「たこ焼きキッチンカー」は
2020年の現在も継続されている。
なぜ継続できているかと言えば
たこ焼きの移動販売は儲かるから。
1、粉ものは原価が安い
2、平日も売れる
3、初期投資が低い
4、どこの出店場所でも売れる
5、定番の人気メニュー
6、食材ロスがない
7、皆やろうとしない
英語学習やプログラミングに挑戦したこともあるが
半年も続かず挫折したのに比べ、
彼が移動販売だけは継続できている
その一番の理由は、
いろんな場所に行けるビジネスだからだと私は思う。
なぜなら彼は旅行が好きだから。
特に南国がお気に入りのようですね。
たこ焼きは儲かるし、
移動販売は新しい場所や新しい出会いがある。
ロマンがあるのでしょう。
キッチンカー(フードトラック)について
詳しい良質なサイトです。
上場しているたこ焼きチェーン店の『築地銀だこ』
ホームページを見たら
何とたこ焼きの移動販売をしていた!
現在は福祉施設などへの
無料ボランティア活動の1つだと思われますが、
私は事業として本格的に乗り出してくると予想する。
なぜならコロナによる3密(密閉・密集・密接)自粛は、
固定店舗運営に不利だから。
その点移動販売は固定費が安いし、
会社の宣伝にもなって、
たとえ利益がない日であっても得。
※稼ぐために宣伝広告は必要不可欠です。
私が運営会社ホットランドの経営者なら必ずやる。
上場企業はのんびり稼ぐなんて言っていられない。
株主も取引業者も従業員もある。
稼がなければならないから(マスト)
もし築地銀だこだけではなく
大手飲食系企業がキッチンカー事業に参入してきたら、
今の個人事業主はタコ殴りにされます。
絶対に売上が落ちますから。
その時、個人キッチンカーはどうすればいいのか?
大きなイベントは大手が確実に狙ってくる。
だから個人は1対1の接近戦に持ち込むしかない。
(ランチェスター戦略のこと)
お客さんの自宅前や指定場所まで
キッチンカーにて出向き、
1人のお客さんの目の前にて料理を提供する。
これを大手はできない。
なぜなら利益は微少で宣伝効果も小さいから。
もう1つある。
堀井さんに伝えたいことでもあるが、
海外にて移動販売に挑戦(打診)してみること。
日本国内での移動に留まらず
世界(特に東南アジア)にも出向いてほしい。
大手が日本での事業に手こずっている間、
海外に活路を見出して
現地にて飲食大手にのし上がっていく。
これは1人では無理。
FCでもいいので仲間・同志を募って
複数人で協力してビジネス展開をした方がいい。
マーケットが超デカいから
顧客の取り合いの喧嘩になることはないでしょう。
それでも日本にこだわるならば、
大手が参入を表明したのが分かった時点で
私ならスッパリ辞めて他のビジネスを模索します。
ところで昔、タコの原価は恐ろしく安かったらしい。
なぜ現在は以前に比べて高くなったのか?
世界的な寿司ブームで
タコなどの魚介類の需要が急騰したからだと思う。
特に中国で食される。
でもなぜか中華にはタコ料理がない。
おそらく大陸文化だからかもしれません。
中国人の所得増による需要増加と寿司ブームで
21世紀に入るとタコの相場が高くなっていった。
この傾向は今後も止まることはないでしょう。
なぜならインド人も食べるようになるから。
ネットで調べてみると
タコを日本へ輸入してくれる国は
西アフリカのモロッコとモーリタニア。
それが昨今の乱獲により
漁獲量が激減したそうです。
かわりにベトナムが輸入国として台頭してきた。
これもネット上で公開されていますが、
ベトナム人もたこ焼きを食べるのですね。
しかもTAKOYAKIとある。
ベトナム産のタコを取り寄せて
現地ベトナム人にたこ焼きを販売する。
たこ焼きの飲食店をやられている人は
1度ベトナムでもタイでもフィリピンでもいいので
東南アジアへ調査旅行してもいいかもしれません。
きっと発見があるはずですよ。
あらゆるビジネスに言えることだが、
人も場所も思考も吸盤固定していては
万が一があった場合に即アウトしてしまう。
コロナもあって
部屋に引きこもる人が増える日本で、
店舗を構えて待っていても
なかなか来店してくれないなら
こちらから売りに行くしかない。
幸い、アツアツ料理というのは
アマゾンや楽天には売っていない。
コンビニで売られているチンする料理は
感動的にウマイものではない。
「移動しながら出来立て料理を販売できるキッチンカー」
全国各地で引っ張りダコになるに違いない。
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