無知無学で始める飲食店経営は、身も心も危険。

ミスター・デンジャーという異名で
過激なデスマッチを繰り広げた
元プロレスラーの松永光弘さんが
自身の飲食店経営に関する本を書いた。

読書中、本から幾度も発せられる叫び声が聞こえた。

「飲食店経営は死ぬほどキツイぞ!」

まさに有刺鉄線電流デスマッチの
血しぶき吹き飛ぶ闘いのような告白本だった。

熱い鉄板の上の肉のように
ジュージューと焦がされている経営者の肉体と精神。
こりゃたまらん!

墨田区 立花 ステーキハウス ミスターデンジャー ハンバーグ プロレス パーティー
墨田区立花、東武亀戸線東あずま駅近く、ステーキハウスミスターデンジャー。プロレスラー、松永光弘のお店です。各種宴会やパーティーにご利用下さい。

〒131-0043
東京都墨田区立花3-2-12 田中ビル1F
TEL:03-3614-8929

1997年4月に東京都墨田区にオープンして
いきなり大行列で店内パニック状態。
たった3000枚のチラシ配布で
こんなに来客があるとは!

飲食経験がほぼゼロの自分と従業員で
段取りなど分かるはずもない。
指示系統などグチャグチャで
連携プレーも何もない。

聞いた話によると
マクドナルドでは新規オープンの店には
必ずベテランスタッフが配置されると言う。

たった3000枚のチラシで行列ができたのは
1997年頃、周囲にステーキ屋がなかったこと。
高価な牛肉の価格帯が手頃な1980円*だったこと。
下町だとはいえ、日本一の人口である東京だったこと。
この3点だろうか。

*なぜ安くできたかというと
牛肉の安価な部位であるサガリを使っているから。
筋や脂身を取り除くのに手間がかかり、
業者であっても買いたくない。

もしあなたが田舎で実店舗経営をやる気なら
必ずチラシを撒いてほしい。

オープン時での大行列は1週間限定で
一息つけるようになったのはいいが、
昼は仕込みで、夜は厨房に立つというハードワーク。
家は寝るためだけに帰る場所となった。

その後の平日は暇で週末は盛況。
飲食店だけではなく実店舗経営というのは
まあそんな感じです。
なぜなら平日において
メイン顧客層である成人男性は
会社に行って働いているから。
疲れてすぐ家に帰るから。

サイドメニューを充実させたり
ソースを6種類にしたり
何と言ってもリーズナブルな1980円という価格で
リピート来客数が増えていき、
頑張りもあって売上が順調に上がっていく。

それに気を良くしたのか
チェーン店舗化の誘惑話が来て飛びついてしまった。

立花本店とは別に
葛飾区の四ツ木店と千代田区の水道橋店の2店舗。

フランチャイズ方式は本部が丸儲けではない。
FC店の未払いなどの後始末は
本部が責任を持って処置しなければならないから。

さらに水道橋店の店長が
月に3トンの肉で十分なのに4トン発注した!

アメリカ輸入牛だから2か月前には発注しなければならない。
「もしお客が来すぎて牛肉が足りなくなったらどうしよう…」
ビビッて1トン余分に発注したのだろう。
しかもその翌月も。

合計2トン分の肉で資金ショートを防ぐために
900万円の借金を背負う。

松永さんがなけなしの350万円の所持金で
お店を始めようとした頃の金銭感覚は
「350万円は私にとっては大金」
現役プロレスラー時代でも
風呂無しアパート暮らし。
(FMWに移籍してからはワンランクアップできた)

ステーキ店経営の初期投資は
300万円か350万円だと知人から聞いた。
が、いざ開始したら800万円も必要だった。
もう後には引けない状況だったから
あるプロレスファンの人から
500万円を借りて開業できた。

チェーン展開をしたのは
早急に500万円を返済したかったからかもしれない。

900万円の借金が加算され、
肉体はガタガタ、精神も追い込まれて
思考が金儲け主義の視野狭窄になったのか、
あろうことかラーメン店経営にも手を出した!

立花本店での売上は順調にキープ。
借金返済も順調。

あれだけステーキにこだわっていたのに
何でFC契約のラーメン店を?
味は行列店と同じ。
場所はJR亀戸駅前の好立地。
これは儲かるしかない!と欲が出たから。

結果はオーナーのいない店舗は活気がない。
だからお客さんが入らない。
昼はラーメン屋、夜はステーキ屋の店内に立つが、
昼は肉の仕込みがある。
松永さんはこの世に1人しかいないので
自分の代わりに誰かを雇わなければならない。
その人件費はコスト。

そんな最中に2001年の狂牛病事件(BSE)が勃発する。

ステーキ店での売上が落ちて
ラーメン店との連携運営になるが、
どちらも芳しくない。
これでは奥さんも店も共倒れになってしまう。
だからラーメン店は有志の人に600万円で売却した。
(彼はすぐに閉店させてしまったが)

ラーメン店開業の際にできた借金額は1000万円。
これが3年間も続くステーキ屋を苦しめたBSE禍中で
痛恨の極みとなる。

350万円でも大金だった貧しい家庭の出の男が
500万円を知人から借り、
900万円と1000万円の借金漬け。
なぜこんなにことに?

命を張る職業プロレスラーは儲からない。
(プロレス団体FMWは2002年に倒産)
しかも何の保証・補填もない。
これは早々に第2の人生を模索しないとダメだ!

だからこそ独立自営の道を選んだのだが、
なぜ飲食店経営だったのか?

私が思うに
彼が独立を志した時
まだインターネットが普及していなくて、
誰でも簡単に情報がタダで手に入る今と違った。
個人がビジネスを始める時に読む本も
それほど出版されていなかった。

彼が読んでいたのはマンガ本。
『味いちもんめ』と『美味しんぼ』
この2作が飲食業に関心を持ったきっかけになったと思われます。

彼がなぜ借金を背負ってしまったのか?

すべては無知が招いたことだと思う。

この令和スマホ時代は起業に恵まれている。
ネット上に有料級情報が無料で落ちているから。

誰でも出版できる電子書籍が数百円だからと言って
バカにできない内容になっている。

こんな時代において無知は罪。
現状に満足できていないのは
怠惰な自分がすべて悪い。

私が低収入なのも
彼が苦労してきたのも
すべて無知が原因だと断言する。

中でも彼は「足底筋膜炎」という
激烈な痛みが足の裏に来る病気になったこと。
立てない。歩けない。

私は20歳か21歳の時
製缶工場で1か月間ちょっと働いたことがある。
その仕事内容は
所定の場所にずっと立ちっぱなしで
缶の異常がないかを目視すること。
缶が流れてガシャンガシャンの騒音で
ほぼ耳は聞こえない。
立ちっぱなしの単調な作業は苦痛そのものだった。

立ち仕事をしている人なら分かるはずですが、
足の裏から腰までだんだんと痛くなる。
そのまま我慢してやり続けると
足底筋膜炎になるか膝関節痛になる。

それを少しでも防ぐには
バスケットシューズを履いてみること。
床に段ボールなどのクッションを敷くこと。
でもやはり立つ時間を減らすことが最善策でしょう。

体重の軽い私でも足の裏が痛くなったのに
プロレスラーの松永さんは無理し過ぎた。
彼の奥さんも同じ症状が出ているらしいので
早急に経営体制を変える必要がある。

私が松永さんにアドバイスするなら何だろうか。

「飲食起業コンサルタントになること」
または
「食品卸売り業者になること」

24年のステーキ店経営は立派な実績です。
それを掲げてコンサルティングの方をやってほしいですが。

【手順は以下】

①ビデオカメラを手に入れて
お店の休日に店内や店先にて
飲食店経営のノウハウなどを語る動画を取る。

編集など凝ったものではなくていい。
ただし正直であれ。

カメラを回すのは従業員でもいいし
三脚で固定してもいい。

②その動画をYouTubeにアップする。
(動画は限定公開にする)

③その動画を販売するのはnote。
noteは文章や動画を売ることができるサイトです。
利用者は男女20代30代の若い人がほとんどです。

note ――つくる、つながる、とどける。
クリエイターが文章やマンガ、写真、音声を投稿することができ、ユーザーはそのコンテンツを楽しんで応援できるメディアプラットフォームです。だれもが創作を楽しんで続けられるよう、安心できる雰囲気や、多様性を大切にしています。

そこに動画のURLをコピーして貼り付ければ
購入者なら見ることができます。
(詳しいやり方は従業員に聞いて下さい)

価格はnoteの規約上1万円以上に設定できないので
5000円から1万円の間がいいかと思います。

※無料は絶対にダメ。
飲食店経営に本気で興味ある人なら
それくらいの金額なら出せるはずですから。

※note内にはLINEのQRコードを載せて
購入者特典として
起業相談1か月無料のLINE相談を付ける。

そのLINE上のやり取りで
希望があれば
ステーキ屋開業のための
高額コンサルティングを受注する。

〈豆知識より〉
集客のための販売品をフロントエンド商品と言い、
本当に売りたい高額品をバックエンド商品と言う。

もしくはハラミ系部位専門の
ステーキ屋をやりたい人を増やして
調理済みサガリやソースの卸売りをしてもいい。

サガリの下処理は大変。
それが無くなるだけでも経営が楽になる。

Wikiを見たら
同じプロレスラーであり、
ステーキ居酒屋を経営する田上明さんに
サガリの調理法を教えたみたいです。
まず彼から注文を取って
サガリの卸売りのテストをしてはいかがでしょうか?

④販売するための宣伝方法は
Twitter、Facebook、YouTubeでいい。

https://twitter.com/mrdangerdanger

松永光弘さんは店に立つことに執着してはいけない。
なぜならあなたに万が一のことがあれば
店を開くことができなくなるから。

そうなったら従業員はどうなる?
新たな職探しをしないといけなくなる。
このウィズコロナ時代で、再就職先があるのか…

早急に立花本店を任せられる人を育てて、
奥さんを店の仕事から解放させて、
自分と同じ失敗をしない若き飲食起業家を助ける。

飲食店経営というのは肉体労働。
(頭脳も使わないと生き残れないが)
いつまでも現役でいられるわけがない。
それはプロレスをやってきた人だから理解してくれる。

私がこうしてムキになっているのは
24年間も地獄の飲食店経営に付き合わせてしまった
奥さんのことを想うと
たまには夫婦で温泉旅行にでも。
もしくは彼女の自由な時間を思う存分過ごさせてやろうよ、と。

ミスター・デンジャーという異名は
後楽園ホールの2階バルコニーから
対戦相手めがけてダイブしたことから名づけられたと言う。

そんな男の元にダイブ(結婚)した奥さんは
ミセス・デンジャーなのか?

仕事も結婚も安定を優先させたいのが女性という生き物。

妻に老後もデンジャーを強いるなんて
本当に危険な男だ。

店舗での仕事はもうこの辺で
いいんじゃないか?

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