正社員とパートアルバイトの格差が経営を安定させない。

注:この記事は2012年8月の記事です。
現在はこの会社を退職しています。

私事ですが、
高齢者向け給食の会社で時給800円で働いています。
(事業拡大中ですが、倒産の危機でもある)
機械化されている部分もありますが、
やはり手作業が多いです。
だからクレームも多いです。
(配送ミス、数量ミス、異物混入など)
しかもそれが減っていかない。
(これが倒産の芽です。食中毒が出たら怖いよ)

「なぜクレームが減らないのか」という原因。

時給で働いている人はしょせん使い捨て
愛社精神はない。
クレームがあっても平気。

そこで私は社長に提案しました。

(以下)
『食中毒(倒産)回避の唯一の方法=業績連動給』

XX社長様

前略。
お世話になっています。
第?課で働かせて頂いておりますと山田直樹と言います。
毎日働いていて気付きました。
「この会社は食中毒で営業停止になる」と。
(もしならなければ僕は会社を辞めます)

・クレーム件数の多さ
・それが減っている傾向にすらない
・それを知りながら平気でいる従業員
・関東エリア進出で仕事量が増加している=衛生面でのチェックがおろそかに
(愛知工場の稼働が来年ですので、今年の夏が一番食中毒の発生で危ない)

御社のビジネスモデルが
「高齢者向け施設への食事サービス」ですので、
身体の弱い高齢者にとって
食中毒は死亡事件になる可能性を秘めています。
そうなったら御社は殺人会社の汚名をかぶることになります。
(業務上過失致死は懲役5年以下もしくは罰金100万円以下らしいです)
そうならないように願ってこれを書きました。
どうか最後までお付き合いを。

現状機械化できるところは機械化しているのですが、
それでも手作業が多い。
多くの人の手を介すということは
細菌の混入発生の危険性が高くなることを意味します。

「どうすれば食中毒を防げるか?」

・愛社精神の醸成(従業員の「この会社がつぶれてしまったら困る!!」という意識)
・機械化(すでに導入済みですね)
・衛生意識の教育を浸透させる(食品会社で働いている自覚を持たせる)
・細菌チェック機能の増強(これもすでにしていますね)

一番の原因は『愛社精神の欠如』でしょう。
もし愛社精神があれば
クレームを減らすような対策や行動が起こるはずです。
必ずクレームは減少するはずです。

「なぜ愛社精神が持てないのか?」の原因

1、給与体系が不平等
2、パート・アルバイトは臨時雇用に過ぎない=【使い捨て】
3、社会保障の不整備(私も入っていません。会社が儲かれば全従業員に加入させることができます)

「愛社精神を持たせるためにはどうすればいいか?」の方法

すべての従業員を正社員にすればいい。
しかし人件費を考えるとそれは不可能です。それは分かります。
それであれば今の正社員の給料をアルバイト(時給800円)並みに減らせばいい。
(ひと月13~15万円くらいの計算になるかな。ちなみに大阪の最低賃金は時給786円)
これで不平等はなくなります。
会社の人件費も軽くなります。

でもそれでは生活できないと言う方も多いですね。
そこで『業績連動給』の導入を実施するのです。

会社の業績(収益)と個人の給料を連動させる
★メリット

・自分の頑張りが会社の利益に直結し給料の多少を決める(収入=自己責任)
・会社の収益の変動による固定人件費の軽減(=経営リスク軽減)

★デメリット
・導入食前には多くの正社員が辞めるでしょう。混乱します。
でもやる気のある人間だけが居留まるということになります。
(メリットです)

≪すべての従業員が平等な給料≫
それも不平等です。
それは個別能力給として別に付加させないといけません。
その詳細はここでは書きません。

※業績連動給(全体給)と
個別の能力給(個別給)の導入しか
この会社を救えない。
本気でそう思っています。

食中毒事件を起こして会社を倒産させるか、
今すぐ経営システムを改善するか、
経営者は厳しい選択の岐路に立っています。

余談かもしれませんが、
日本のマーケットが過当競争に陥る前に
中国市場への進出も視野に入れないといけません。
日本だけに留まってはなりません。
そうなれば本当に優秀な人材がたくさん必要ですよ。
(事業売却もいいと思います)
ご精読ありがとうございました。

(以上)

この提案の社長から返答は
「よく文章がまとまっていていいですね。
細菌チェックは保健所も褒めて下さるほど充実してます。
もし何かもっと提案があれば遠慮なくどうぞ。
ご褒美も出しますよ」

それからあとの今でさえもクレームは減っていません。
大腸菌も検出されたらしいです。
社長は何も分かっていませんね。
愛社精神がどれほど経営に大切なのかを。

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