追うべきものは売上ではなく、熱狂的なファンの獲得。

1日限定100食しか売らない
ステーキ丼専門店『佰食屋』の女性社長
中村朱美さんが書いた本を思い出した。

観光都市である京都に店があり、
売上げの40%が外国人客から。
特に中国人、台湾人、韓国人が多い。

この度のコロナ騒ぎでその40%が消えた。
いや、日本人客の外出控えのムードで
売上げは半減したと推測する。

このコロナ自粛ムードの中で
わざわざ来てくれるのは地元の人か、
店主や女将さんに会いたい!
こんな時だからこそ助けたい!と思ってくれる
熱烈なファンの人だけ。

属人的な商売をしている人は
こういうファンがどれだけいるかが大事です。

タレントのはるな愛さんは
飲食店を4店舗経営しているそうです。
自身のお店のすべてが予約キャンセルで
危機的状況下にあるならば、
他の方の飲食店も似たようなもの。
これからどんどんお店が潰れていくのは
本当に悲しいと漏らす。

1日100食限定の店もいいが、
1日1人でいい、
嵐の中でも来てくれる熱狂的なファンを作りなさい。

そういう意味では、はるな愛さんには
ファンが付いていないということでしょう。

佰食屋のHPを見てみる。

国産牛ステーキ丼専門店 | 京都西院 | 佰食屋(100shokuya)
国産牛のステーキ丼やハンバーグのお店。やわらかいお肉の旨みが口いっぱいに広がります。テイクアウトは電話予約OK!一日100食限定です。

メニューは3種類のみ(すべて税抜)

ステーキ丼:1000円
ステーキ定食:1100円
ハンバーグ定食:1000円

昼のランチとして
顧客がどんな層であっても
ギリギリ出せる価格にもこだわったそうです。
(料理だけではなくて)

もしこだわるならドリンクにもこだわってほしい。

ワイン:350円
ハートランドビール:350円
コカ・コーラ:200円
オレンジジュース:200円

ワインやビールについては詳しくないが
コーラもオレンジジュースもこだわりなさい!

私ならコーラなんて論外。出さない。
店で扱う料理のイメージレベルを下げるから。

一級品の車に
1個でも二級品の部品が使われていたら
その車は二級品。

飲食店の料理が
どれほど食材にこだわり美味しくても
コーラを出している時点で
庶民レベルのB級グルメ店扱い。

瓶のオレンジジュースは手抜きだから変更する。
私ならフレッシュなフルーツジュースと
ヘルシーな野菜ジュースを考案し、
価格高めで提供する。
これも1日限定数量で販売する。

それと是非SNSを利用してほしい。

佰食屋のクレドには
「会社は集客担当。従業員は現場担当」
とあります。

調べたが無料でできるSNSツールを
中村朱美社長は使っていない。
どうしてやらないの?

逐一情報発信をしていかないと
モノや情報があふれかえる現代の中で
すぐに忘れ去られてしまう。

顧客が来店してくれない原因は
多くの飲食店がある中で忘れ去られてしまうから。
決してマズいからではない。

本だけ出版して
あとは放置で済むほど集客はラクではない。

開店当初の苦しい赤字から
佰食屋を救ってくれたのは
誰かのブログ記事。

「個人ブログの力、恐るべし」
(私もがんばるぞ!)

それを知っている朱美社長なら
なぜやらないのかが不思議です。

ブログ記事を書くのが大変ならば、
Twitterでつぶやいたり
Instagramで写真を載せるだけもいい。

今からでもいいので始めて下さい。

以上は私の序の口アドバイス。
以下は少し辛辣かもしれません。

・提供数量
・料理メニュー
・営業時間(昼間のみ)
・価格帯
・ロケーション(4店舗すべて京都)

すべてを絞った経営スタイルです。

「ついでに顧客も絞ってみませんか?」

・日本人か外国人か
・近場の人か遠方の人か
・リピーターか一見さんか

1日100食限定ならば
国籍問わず観光旅行客の一見さんは相手にせず、
ひと月に1度は必ず来店してくれる顧客だけに絞る。

ステーキ丼、ハンバーグ、すき焼き、肉寿司と
これらのうちの1つは絶対に
ひと月に1度は食べたい料理なはずです。

そうとするならば
LINEはすごく使える。
混み具合の告知にも使えるし、
LINEPayでお会計にも使える。

LINE登録者(=固定顧客)が増え過ぎたら
有料会員制に切り替えることも可能です。
前受金がある商売は現金商売である日本において
気持ち的にとてもラクです。

旅行客の一見さんでどうしても食べたいならば
1か月以上前に予約を入れさせる。
(前払いさせること)
オーバーブッキングに注意しないといけないので
予約管理が大変になりますが。

海外からの外国人の方には旅行会社を通してもらう。
混乱を避けるためです。

でも基本のお客はリピーターであり、
会費を払ってでも食べたいファンです。

今回のコロナ騒ぎによって
いかに熱烈なファンがお店についていることが大事か
痛いほど分かってくれたことと思う。

2018年に立て続けに起きた災害
・大阪北部地震・集中豪雨・台風21号で客足パッタリ。
佰食屋は一店舗閉鎖とリストラ寸前まで考えた。

だがそんな状況にあっても
1日50食は売れていた。
本当のお客さんというのは
どんな時でも来てくれるものだ。

その時に佰食屋1/2という構想が生まれたが、
50食くらいなら売れるだろうと思うのではない。
本当のファンが50人以上いてくれたから
50食でも売ることができたと考えよ。

「商売はお客さんに支えられてナンボ」

著作本でも言及されていたが、
日本は災害リスクが高い国です。

コロナは寝耳に水でしたが、
これからも災害は起きてくるでしょう。

「どうすれば佰食屋の経営を安定させられるか?」

佰食屋1/2は当初カレー専門店だった。
現在のメニューを見ると
牛肉系のBOX料理に変わっている。

●佰食屋=ボリューミーな牛肉料理

そんなイメージが出来上がってしまい、
カレーは撤退されたのかもしれません。

せっかくカレーを作れる知識があるなら
私はレトルトカレーのネット販売に
挑戦してみるのはどうだろうかと思う。

レトルトパックならば保存性があり、
日本全国どこでも届けられる。

※ただしライバルが多い。

京都名物、中村イチオシ、
1日限定50食(月1500食)なら
何とか売れそうかもしれません。

利益率がどれくらいなのかは分かりませんが、
ライバルの参入が多いということは
儲かるということの証明でしょう。

やる気があるならリサーチを進めて下さい。

飲食店のアツアツ料理や
美理容のヘアカットはネット販売ができない。
どうしても商圏エリアが限られてくる。
災害リスクにしても
同業他社も同じ条件下で日々奮闘しています。

その中でいかに利益を出して継続経営をしていくか?

「闘う相手はいつも自分自身」

ファンを魅了できる自分でいるために
甘えを、減らそう。

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