中国が建設、プノンペン~ベトナム国境の最短路

NNAというサイトからの抜粋)

中国の政府開発援助(ODA)によって、中国企業がカンボジアの首都プノンペン近郊とベトナム国境を最短で結ぶ国道8号線(全長109キロ)を建設している。ベトナム最大の商都ホーチミン市とプノンペンを結ぶ新たなルートとして、来年完成。日本支援の国道1号線が、7年を経てもまだ未着工区間があり、完成まで5年以上はかかるのとは対照的なスピードだ。(遠藤堂太)

カンボジアに進出あるいは進出計画中の日系ゼネコンや物流業者に10人以上は聞いたが、誰もが「青天の霹靂」と驚くほど、中国の国道8号線建設は知られていない。

プノンペン市街の日本橋(日本の無償支援で1994年復興)から国道6号線を北に約25キロ進むと、メコン本流に建設中のプレークタメク橋(全長1,605メートル)とその先の国道8号線が姿を現す。2007年1月に起工、来年3月には、ほぼ1年前倒しで完成し、国境ゲートのトラぺアンプロン(ベトナム側サマット)とが最短で結ばれる。プレークタメク橋は4,350万米ドル、国道8号線は7,150万米ドルの工費だが、中国の融資条件は不明。橋の建設現場の安全標識はすべて中国語で書かれ、中国人労働者が従事していた。

カンボジアの基幹国道は、これまで7本とされてきた。プノンペンから国境バベット(ベトナム側モッバイ)への国道1号線は最も重要な区間。2号線以降はプノンペンを中心に時計回りに、シハヌークビル港、タイ国境、ラオス国境方面への路線があり、7号線は、ベトナム南部への1号線の迂回路の役割も果たす。この7号線と1号線の間を並行し、最短で国境を結ぶのが国道8号線だ。

プノンペン~ホーチミン間の1号線は230キロ。7号線だと290キロだが、フェリーで渡河する必要がないため、トラぺアンプロン(サマット)国境経由の貿易が2国間貿易の7割程度は占めるようだ。同国境経由が8号線によって約20キロ短縮するとみられる。

■日本支援の橋、順位下げ

メコン川本流を渡河するカンボジア国内橋は、日本の無償援助で01年完成のきずな橋(コンポンチャム州、国道7号線)が最初で、日本支援予定のネアクルン橋(国道1号線)が第2メコン橋と称されていた。日本は04年4月から2年間、「カンボジア国第2メコン架橋建設計画調査」を事業化調査(FS)として実施したが、その後、着工に向けての進展がみられない。

一方、中国が来年にもプレークタメク橋を完成させるので、日本支援のネアクルン橋は「第3橋」に順位を下げることになる。

日本が着工前の調査に3~4年をかける結果、年率10%の成長を近年遂げたカンボジアの社会情勢の変化に追いつけない。

中国は半年~1年程度で調査を行い着工、中国人が従事する分、工程も前倒しで進み工費も安くなる。品質は悪いとされ、環境アセスメントなどの情報公開もしないから先進国にとっては不気味な存在だが、このスピードと安さは、インフラがない切迫した状況にある途上国カンボジアにとっては魅力だろう。

■ODA、中国が首位に

対カンボジアへの今年のODA供与額を表明する昨年12月の支援国・機関会合で、中国は、日本を抜いて1位に躍り出た。日本は例年なみの1億1,230万米ドルだが、中国は9,240万米ドルから2億5,670万米ドルへと増やした。全体の供与額は9億5,150万米ドルなので、中国1国でODAの27%を占める。

カンボジア開発評議会(CDC)からQIP(適格投資プロジェクト)として認可を受けた外国直接投資(FDI)でも昨年、中国は43億7,130万米ドルと全体の40%を占め、日本の780万米ドルを圧している。
タイ・ラオス間の第2メコン国際橋が開通した06年12月「日本支援の東西経済回廊(ベトナム~ラオス~タイ~ミャンマー)が、南北経済回廊で南進する中国の動きをけん制する」などの言説がまことしやかに流れた。
しかし中国は、カンボジア北東部ラタナキリ州でもベトナム中部高原プレイクへ通じる国道78号線改修を年内に着工するほか、タイ国境パイリンへの道路も整備するなど、メコン地域の東西を結ぶインフラ整備も中国が先行しているのが実態だ。中国はインフラ整備で、ゴム園などの開発権取得を狙っている(チャム・プラシット・カンボジア商業相)。

日本は年内に日メコン首脳会談開催を決めたが、日本のメコン域内のプレゼンスをどう高めていくか注目される。従来の資金援助の増額だけではなく「中国とともに発展を目指すメコン地域」という現実を前提とした視座が求められることを、カンボジア取材を通して実感する。

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【カンボジア】2009年5月28日(木曜日)

国際化時代、こんなんで日本は大丈夫なのか!?

日本に道路やダムなんて造らず
途上国に作ればいい。
いざ困った時に助けて頂けるじゃないか?

もう世界はグローバルに変わった!!
自国の枠だけにこだわっていたら取り残される。
せめて日本は、アメリカ一辺倒でいいのかなと
再考してもらえるとうれしい。

【私のコメント】

カンボジアは天然資源が豊富な国

ジム・ロジャースさんが言っていました。
中国の道路建設の裏には
この資源獲得を狙ってのことだろう。
でもカンボジア人にとっては
身近な生活が便利になるなら
何でも構わない。

島田紳助さんの「学校プロジェクト」は
ヘンテコなODAよりずっといいね。

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