「つながれる」という動画メディアコンテンツを提供せよ。

公認会計士の川口宏之さんは
㈱サイバーエージェントのメディア事業
「AbemaTV*」の赤字について
にこやかに言及している。
悪くないよ、と。

注:AmebaTVではない。

川口さんの本です。
会計が苦手な経営者は絶対に読め。

彼の記事:
https://president.jp/articles/-/28208

簡潔に言うと
AbemaTVはアメブロと
同じ路線をたどっている。
アメブロは5年間は赤字だったが、
その後会社の稼ぎ頭になっている。

そのアメブロはテキスト主体のメディアだが、
現在はネット回線の高速化で
動画閲覧もスムーズになり、
今後は動画メディアに移行すると
私も断言する。
だから動画メディアであるAbemaTVは
今後伸びると。

モノや情報の「場」である
プラットフォーム運営は
運営元が一番儲かる。

パソコンのWindows、
テレビゲームのPlayStation
アマゾンやメルカリ
Airbnb、UBERなど。

サイバーエージェントは
現在3つの事業がある。

・メディア事業
・ゲーム事業
・ネット広告事業

一番売上げがいいのが広告事業だが、
利益率は9.3%しかない。
ただし同業他社の中では抜群に良い。

電通:2.1%
博報堂:3.9%
オプト:5.1%
セプテーニ:5.5%

どうしてかと言うと
自社メディアのアメブロと
広告代理店とを垂直統合しているので
マージンが高くなる。

ゲーム事業の利益率は高く、17%。
固定費用(維持コスト)が高いが
変動費用がかからないため
収益性を高くできる。
(デジタルアイテム販売では仕入れ費用は無い)

「ゲームで稼ぎ、メディアに投資する」

私は肯定的立場の川口さんと違って、
現況のAbemaTVで
将来利益を出していけるのか
否定的な立場です。

なぜならサイバーエージェントの
藤田晋社長は分かっていない。
インターネットの革命的利点のことを。

「いつでも、どこでも、だれとでも」

つながれることだ。

それが現況のAbemaTVは
ただコンテンツを視聴できるのみ。
「場」がテレビからネットに移転しただけ。

ここで話は別の企業に移る。

クルーズ株式会社は
10代20代向けのガールズ系ファッションの
ECサイトを運営している。

https://shop-list.com/

あまりに儲かるものだから
2017年7月には
30代向け女性ファッションサイトに挑戦したが、
2018年10月(約1年)で撤退した。

この会社はモバイル広告と
IT系人材派遣業で始まり、
競争激化で収益性が落ちていることに見切って、
成長分野であったモバイルコンテンツや
ソーシャルゲームに参入した。
それらは博打性が高く、
参入障壁が低いので、
収益の安定化のために
古来から存在するビジネスである
物品販売をメイン事業に置いた。

公式サイト:
https://crooz.co.jp/

ところが2019年第3四半期決算は
売上げも営業利益率も落ちて
損失を計上してしまった。

ファッション物販というのは
デザイン・制作費・仕入れ・保管など
固定費や流動費がかかり、
ましてや今は同業他社がマーケットに参入し、
顧客の奪い合いのレッドオーシャン化している。

残念ですが
ガールズファッションの物販は
もはや撤退準備すべき時だと思える。

その代わり私は
小渕宏二社長のために
これを提案したい。

「ガールズ専門の動画メディアの
プラットフォームサイトを
(今すぐにでも)新たに設立する」

そこから広告収入で儲けよ。

スマホゲームと同様に
デジタルコンテンツは利益率が高い。
ファンから支持される「番組」を作れれば、
広告収入はウハウハです。

最初はYouTubeという既存のSNSを使って
契約したアイドルやタレントに
歌やダンス、トークなどの番組を作るといい。

独自でテレビスタジオを持てとは強制しないが、
AbemaTVのようにプラットフォームがあると
広告マージンは高いです。

ただし今のAbemaTVのように
単にコンテンツだけを提供する
プラットフォームは
他社に簡単にマネされて
EC事業と同様に
だんだんと儲からなくなる。

女性は男性と少し違って
横のつながりをとても大事にする。
(突出することが苦手)

その性質を考えて
ロールモデルとのネット交流ができる、
そんなサービスを付加すると差別化できる。

先行するAbemaTVはまだ途上。

・大規模動画メディアコンテンツ
・番組内での発信者がガールズ
・その主演者とファンとの交流
・ガールズ専門メディアチャンネル

これを最も実現できる会社はクルーズのみ。
2019年は全社をあげて
取り組んで頂ければと思う。

私の思いであるこの記事と
大経営者とつながれるのも
インターネットのおかげです。

すごい時代だ。

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